オンラインセミナー ハリナシバチの蜂蜜と森林保護 エクアドルアマゾンから(2024年2月17日セミナー動画)
動画の章立て
時刻を押すと、その場面から再生されます。
- 0:57 はじめに:ウリの庭の巣箱
- 5:14 タミアさんの発表:ハチと受粉
- 9:04 エクアドルのハリナシバチ
- 12:52 森林とチャクラと受粉
- 15:51 蜂蜜で家族の収入を増やす
- 19:21 巣箱の実演:蜂蜜の階
- 24:33 何百年も続くハチの管理
- 29:39 蜂蜜の味と季節
- 32:34 花粉のパンとプロポリス
- 40:41 ハチを脅かすもの
- 42:27 地域の女性や子どもとの活動
- 48:09 ウリの話:巣を壊さない養蜂
- 1:02:36 質疑:巣箱の中の仕組み
- 1:07:44 巣箱の実演:土台と階
- 1:15:37 質疑:日本からの支援と閉会
セミナーの内容
2024年2月17日のセミナーでは、ママノのエクアドル代表のウリと、エクアドルのアマゾン地域でハリナシバチの保護に取り組むタミアさんが、ハチと森とチャクラのつながりを話しました。ウリは自宅の庭から、タミアさんは巣箱を手に取りながら中継しました。
ウリは5年前に農場で巣を見つけた
ウリは5年前、自分の農場の腐った木の幹の中にハリナシバチの巣を見つけました。先住民の人たちから蜂蜜がとてもおいしいと聞き、最初の巣箱を庭に置きました。いまはハリナシバチの養蜂家の一人で、ハチは農場の果物や作物の受粉を助けています。
ハチは森とチャクラの受粉を担う
世界には2万種以上のハチがいて、原生林の主な受粉媒介者です。エクアドルではハリナシバチが150種以上登録されています。
チャクラは、アマゾンの人々が食べ物をつくるための土地で、家族は食べ物だけでなく収入もそこから得ています。森とチャクラは密接につながっており、地元の植物の受粉は地元の花粉媒介者が担っています。蜂蜜は、暮らしを変えずに家族の収入を増やす手段にもなります。
蜂蜜は巣箱の最上階だけから採る
巣箱は種ごとに設計が異なります。土台の上に、真ん中に丸い穴の開いた階を重ね、そこに幼虫の塔がつくられます。その上の階の中央にはプラスチックの仕切りがあり、ハチは側面から上がって、開花期などに余った蜂蜜を貯めます。採蜜はこの最上階だけで行い、女王蜂や幼虫のいる場所には触れません。
同じ味の蜂蜜は二度とない
蜂蜜は、花の蜜が巣の中で変化したものです。味は、巣の中で熟成する時間と植物の季節で決まります。森は時期によって咲く花が変わるため、同じ味をもう一度味わうことはありません。巣の中では、花粉と蜜とハチの唾液を混ぜたパンや、群れを守るために集める樹脂状のプロポリスもつくられます。
木を切らずに蜂蜜を採る
以前は、蜂蜜を採るために木を切り倒し、巣を壊していました。タミアさんたちは先住民の農家に改良した巣箱と飼い方を届けており、きれいな蜂蜜が採れて長く保存できるようになりました。蜂蜜を比較的高い価格で売れることで、木材を売るために木を切ることを避け、花や食べ物をより多く植えるようになっています。
ハチを脅かすのは、森林破壊、水や土の汚染、農薬です。活動は地域の女性たちや学校の子どもたちとも進めています。
質疑応答
問い:大きな巣箱ほど蜂蜜は多く採れるか。答え:大きな巣箱の中で小さな巣をつくるのはハチにとってストレスになるため、そうとは限りません。
問い:日本から支援する方法は。答え:まず蜂蜜を買うことです。ママノに連絡をもらえれば、管理費がかからず農家や地域に直接届く支援の方法を探します。
問い:蜂蜜はどう使うのがよいか。答え:沸騰させたり熱湯に入れたりせず、生のまま使うのがよいとのことです。
エクアドルアマゾンのハリナシバチの蜂蜜と森林保護について学ぶセミナーを、2024年2月17日にオンラインで行いました。
スピーカー

タミア・カミラ氏
カマナ・パチャ基金保全コーディネーター
タミアさんは、ジェーン・グドール研究所のルーツ・アンド・シューツプログラムによる野生動物の密輸防止のための環境教育プログラムを率いてきました。現在は、エクアドルのアマゾン地域で、ミツバチの持続可能な開発プロジェクト、管理、および保護に取り組んでいます。
日時:2024年2月17日(土)午前8時
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ハリナシバチとは
『ハリナシバチ(stingless bee)』というハチの種類をご存知でしょうか。
針なしハチの多くは、エクアドルを含むラテンアメリカを起源とする種で、ラテンアメリカ以外では、オーストラリア、アフリカ、アジアの熱帯および亜熱帯地域にも生息しています。
これらの蜂はセイヨウミツバチ(アピス・メリフェラ種)やニホンミツバチ(アピス・セラナ種)の親戚に当たりますが、大きな敵がいない環境に適応して進化し、針が退化し刺さなくなり、その代わりに顎(による攻撃)の発達が特徴として見られます。
ハチの自然への影響
ハチは、植物のほとんどの花の受粉にとって重要で、この地球にもしハチがいなければ、ハチたちに助けられている多くの植物が影響を受けることでしょう。

針なしハチの分類や特徴について
針なしバチにも色々な種類がいて、外観、色が異なり、蚊ほどに小さなものハチから、大きな毛むくじゃらの昆虫くらいのサイズのものもいます。
セイヨウミツバチやニホンミツバチのように永住型コロニーで生活するものとは、社会生活や巣の構造などに違いがあります。
メリポニ族は多くの属と数百の種に代表され、針なしバチの養蜂の技術や文化はこのメリポニ種にちなんで「メリポニ文化」と名付けられています。
メキシコの先住民族は長い間、針なしバチを飼い続けており、人間と自然の双方に利益をもたらす持続可能な関係の好例として知られています。

蜂蜜の特徴
西洋ミツバチと比べて、酸味が強く、水分値が高く、糖度が低いのが共通の特徴です。
エクアドルの養蜂
ママノがともに歩むエクアドルにおいては、先住民の間で養蜂が盛んではなく、木のうろなどに住む自然の蜂の巣からハチミツを採取していたため、わずかなハチミツのために蜂の巣を壊してしまうことも少なくありませんでした。
エクアドルのメリポニ文化は、10年程前から、人々だけでなく、大学や政府からも関心が高まっています。ミツバチの保護が、農園や原生林の植物の受粉に、重要な貢献を果たしているということがわかってきているためです。
農家、自然にとって養蜂の価値
メリポニ文化(針なしバチの養蜂)は、ママノの仲間である生物多様性の高い環境でカカオ等を栽培する農家たちにとってだけでなく、周辺の自然や植物(食用、薬用、工芸品など様々な目的で栽培される)など全てに恩恵があると考えています。
ミツバチは植物の受粉を助け、農家はミツバチの巣に害を与えることなく持続可能な方法で蜂蜜を収穫することができるためです。
針なしミツバチの風味とその価値について
針なしバチのハチミツの風味は、蜂の種類、訪れた花、完熟度、季節によって異なります。
エクアドル熱帯雨林の豊かな自然環境のハチミツを、ママノでは非加熱で何も加えることなく純粋な状態でみなさんにお届けするため、この豊かな味わいを感じていただくことができます。

ママノハニーの栽培、収穫方法
ママノのラテンアメリカ代表ウリの自宅庭(庭の名前: ルス・ヴェルデ)を含む、アマゾン地域で先住民の仲間たちによって養蜂されている生ハチミツです。エクアドル、ナポ県テナの豊かな熱帯雨林地域です。
- 生・完全非加熱
- ハチミツ充填のために40-50度程度まで温める加熱含めて一切の加熱作業なし
- 煮詰めて糖度を高める工程も無し
- 無濾過
- 大きな不純物を濾す作業のみ
- 完熟
- ハチによって蓋がされていない蜂蜜は採集しません
- ハチは水分値や濃度などから蜂蜜が完熟状態になったと判断すると蓋をして、蜂蜜が完熟状態であることを教えてくれます
- 純粋、無添加、無加糖、無着色
- ハチミツの採集はハチを傷つけないように優しく作業
- 給餌での砂糖水不使用
- 通常は花蜜を集めてハチミツに変わります
- 砂糖水で給餌を行うとハチミツ本来の栄養分が減ります
- 巣箱が敵からの攻撃や病気により著しく弱った場合には、他の巣箱から同じ種類の蜂蜜で給餌を行っています。
- 百花蜜
- アマゾン熱帯雨林のたくさんの花から蜜を集めているため複雑な香りと高い栄養価が期待できます
- 100%のトレーサビリティー
- 養蜂、採集、瓶詰め、輸入、国内瓶詰めまで一貫してママノで工程を把握
ミツバチ・ハチミツの種類
ママノでは、ハリナシミツバチのうち3つの種を、まずママノのプロジェクトに組み込み、純粋な生ハチミツとしてお客さまへの提供を開始します。

一番小さいのは『テトラゴニスカ アングスチュラ(Tetragonisca angustula)』で、蚊のようなサイズです。一般的には「小さな天使(angelita)」とも呼ばれています。
体長は4~5mmほどで、黄色っぽい色をしています。巣は2000〜5000匹で形成され、竹やその他の自然素材の穴の中や、壁やその他の建物の小さな隙間でもよく見かけることができます。この種は、巣への入り口として、透明に近い小さなチューブ状のものを形成し、外から分かるようにしています。

テトラゴニスカ アングスチュラの蜂蜜はとてもフルーティーで甘く、食用としても美味しいのですが、抗生物質を含む薬として非常に高く評価されています。

2番目の種は『メリポナ イブルネア(Melipona eburnea)』で、普通のミツバチによく似ていますが、背中に毛が生えていて、刺すことはありません。

この蜂はスペイン語で『カエルの口(boca de sapo)』と呼ばれています。この名前は入口の形から付けられることが多く、カエルの口のような形をしています。
この種は、主に生きている木や枯れた木に巣を作り、非常に硬くて丈夫なプロポリスを巣に使います。
プロポリスの溶け込んだ蜂蜜はフルーティーで、少し酸味のある強い味を持っています。大きさは長さ7~8mm程度。開花期でも1つの巣箱で1日10g程度の蜂蜜しか採れません。

私たちが選んだ3番目の種はメリポナ グランディス(Melipona grandis)で、その名前からすでに予想できるように、この種はかなり大きいサイズです。体長は1cmほどで、ほとんどを毛で覆われています。その重い体は、彼らが少し不器用な飛行をします。

彼らはメリポナ イブルネア(Melipona eburnea)より珍しいですが、蜂蜜の高い生産(最大30グラム/開花期で1日)と、大きなコロニーを形成する巣の入り口の形状から、キャッスルビー(お城の蜂)とも呼ばれます。また、「お城の蜂」ほどいい響きではないですが、鶏のお尻の形と解釈されることもあります。
蜂蜜は甘くフルーティーで、紹介した種の中では、西洋ミツバチや東洋ミツバチの蜂蜜に最も似ているものです。
品種
メリポナ・イブルネア
melipona eburneaの巣箱は、開花期には1日に10~14.28gを生産します。
蜂の大きさ:8mmまで
巣箱の形:茶色い蜂の巣のパネルの塔
成熟した蜂の巣は薄茶色
はちみつの香り:フルーティーで少し酸味のある味わい
入口の形状:口の唇のような形(カエル口バチ)
メリポナ・グランディス
メリポナ・グランディスの巣箱は、開花期には1日に約25~30gの生産量があります。生産量を増やすための巣箱の管理方法にもよります。
蜂の大きさ:1cmまで
巣箱の形:こげ茶色の蜂の巣の塔
はちみつの味:甘くフルーティーで、ヨーロッパミツバチのはちみつに似ている。
入口の形状:凹凸のある丸い形(鶏芽蜂)
テトラゴニスカ・アングスチュラ
この蜂の紹介
蜂の大きさ:4~5mm
巣箱の形:丸い形の巣箱パネルの白い塔。
はちみつの香り:フルーティで甘い
入口の形状:白色、ほぼ透明のトンネル状
みなさんに、このママノハニーを気に入っていただければ、少しずつハチミツの栽培事業は広げていく予定です。