【第8話】カカオバターとは?香り・口どけ・レシチンの話
カカオバターとは、カカオ豆に含まれる油脂で、チョコレートの口どけや香りの感じ方を左右する素材です。
ママノ江沢のポッドキャスト「カカオのディープすぎる世界」第8話では、カカオバターの基本的な性質、未脱臭バターと脱臭バターの違い、板チョコレートや業務用クーベルチュールでの役割、そしてレシチンを使った試験についてお話しします。
番組を聴く(9/2水曜日配信)
この回の内容
- 00:00 カカオバターとは。チョコレートの口どけをつくる油
- 01:04 未脱臭バターと脱臭バターの違い
- 02:02 ママノでのカカオバターの使い方
- 02:38 レシチンの役割
- 03:37 レシチンを使った試験と現在の方針
- 05:00 アリバカカオに含まれるカカオバター
- 05:52 業務用アリバブレンドカカオバターのご案内
業務用アリバブレンドカカオバター
製菓用にカカオバターを使いたい方へ。アリバブレンドカカオバターの詳細は、商品ページをご覧ください。
文字起こし
カカオバターがつくる口どけ
今日はカカオバターとレシチンの話をします。カカオバターはカカオ豆の中におよそ50〜60%含まれる油脂で、カカオの種が芽を出して成長するための栄養のもとでもあります。常温では固まり、口の中では溶ける。その性質が、チョコレートの魅力のひとつである口どけにつながっています。
ビーントゥーバーでは、カカオ豆と砂糖だけで作ることも多いです。カカオバターを加えないことで、豆に由来する味や香りが濃く感じられることがあります。
未脱臭バターと脱臭バター
カカオバターには、大きく脱臭バターと、ナチュラルバターとも呼ばれる未脱臭バターがあります。ママノでは、エクアドル産アリバカカオから作られた、香りのある未脱臭バターを使うことが多いです。
脱臭バターは流動性やスナップ感を整えやすく、チョコレートらしい食感をつくるために広く使われます。一方で、香りは控えめです。どちらがよいかではなく、どのようなチョコレートをつくりたいかで選び方が変わります。
ママノでの使い方
板チョコレートでは、狙った仕上がりに近づけるために、カカオバターを少量加えることがあります。その際は、同じ産地・同じ組合のカカオ由来のものを使うことで、板チョコレートとしての完成度を高めたいと考えています。
業務用では、ボンボンショコラなどをつくるエンロバーでなめらかに流すため、カカオバターを多めに入れたクーベルチュールをつくることがあります。
レシチンを使った試験
レシチンは、チョコレートをなめらかにしたり、結晶を安定させたりするために使われる乳化剤です。大豆由来とひまわり由来のものがよく知られています。少量でも、チョコレートの物性や保存性、艶に影響します。
ママノでも一時期、ひまわりレシチンを使い、大豆レシチンとも比較しました。加える量を0.1%ずつ変えながら試したところ、繊細な香りが覆われるように感じることがありました。ひまわりレシチンのほうが風味を邪魔しにくい印象はありましたが、現在はレシチンを使わずに業務用チョコレートをつくる方針に切り替えています。
アリバカカオのカカオバター
同じエクアドル産アリバカカオでも、含まれるカカオバターの量には差があります。エクアドル・アマゾン地域、ナポ県のウィニャック組合のカカオは、カカオバターが60%弱含まれることがあり、メランジャでも回しやすいという声をいただくことがあります。
業務用でカカオバターを使いたい方に向けて、アリバブレンドカカオバターを販売しています。必要な場面でお役立てください。
よくある質問
- カカオバターとは何ですか?
- カカオ豆に含まれる油脂です。チョコレートの口どけや食感に関わります。
- 未脱臭バターと脱臭バターの違いは何ですか?
- 未脱臭バターはカカオ由来の香りを残したもの、脱臭バターは香りを抑え、流動性やスナップ感の調整に使われることが多いものです。
- 板チョコレートにカカオバターを加えることはありますか?
- 狙った仕上がりに近づけるため、少量を加えることがあります。
- ママノはレシチンを使っていますか?
- 試験的に使った時期はありましたが、現在はレシチンを使わずに業務用チョコレートをつくる方針です。
- 業務用カカオバターはどこで確認できますか?
- アリバブレンドカカオバターの商品ページでご確認いただけます。