ママノ創業時からのレギュラー商品「赤坂カードチョコレート」が生まれたわけ
カードチョコレートが生まれた理由
ママノチョコレートは今年で創業から7年目。
これまで、チョコレートだけでなく、チョコをつかった焼き菓子や、かき氷、クレープと、さまざまな商品を開発してきました。
そんななか、創業当時からお客さまに愛されている、なによりママノチョコレートが自信を持ってお届けしている商品があります。
それが、赤坂カードチョコレートです。
実は、発売当時「割れチョコ」として販売されていた赤坂カードチョコレートは、アリバカカオの華やかな味わいを、たくさんの人に知ってもらいたい、楽しんでもらいたいという思いで作られました。
どうして今のような形になったのかというと、お客様からの「おいしいからギフト用にも欲しい。けど、割れチョコは渡しづらい」というお声があったから。
せっかくギフトにしたいと思ってくださる方がいるのなら……と、型に流した見た目の綺麗な板チョコになりました。
当時ひとりでチョコレート作りをしていたというママノチョコレート代表の江沢さんは
「チョコレートを型で作るだけでも、綺麗に仕上げるのにはとても苦労した思い出があります」と語ります。
ママノチョコレートが使用しているアリバカカオのチョコレートは、普通の「製菓用のチョコレート」とは少し違うので、扱いづらいのですね。
赤坂カードチョコレートは、口溶けの良さと香りの広がりのベストなバランスを考えた結果、約3ミリのうすーい板チョコレートになりました。
長く愛されてきた2つのフレーバー 塩と黒糖
現在はプレーン・黒糖・塩・珈琲豆・韃靼そばの5種類のラインナップになっているカードチョコレート。これまで、他にもキャラメルやフィアンティーヌをトッピングした「サクサク」、ライスパフ、飛騨山椒、一味などの味がありました。
塩は与論島の海塩、黒糖は種子島産のものと産地にもこだわっています。
ふたつの素材を選んだ江沢さんに、どうしてこの塩と黒糖だったのか、理由を伺うと、それぞれに想いがありました。
「与論島の塩」は、江沢さんが鹿児島の障害者施設の方と知り合いになったのがきっかけで使うようになった素材。就労支援になるようにとの願いも込めて使い始めたものを、今も使い続けています。施設の皆さんは、自分たちの作った塩が赤坂でチョコになって売られてることを、すごく喜んでくれているそう。
こちらのお塩、もちろん、味もいい。カードチョコレートの場合は、塩を上にして食べるか、下にして食べるかで味の感じ方がすごく変わるので、自分好みの食べ方を試してみて欲しい一枚です。
「種子島の黒糖」は、地域に根ざした食物を「スローフード」というキーワードで検索していたところ見つけたもの。伝統的な農法で作られたサトウキビからできた黒糖に惹かれ、使い始めたと言います。アリバカカオと同じように、伝統的な農法や製法で作られている、その土地ならではの食物を守っていきたい、という想いがあります。
黒糖のミネラルの豊富な味わいからは塩気が感じられて、チョコレートのアクセントになっています。優しい甘さがアリバカカオによく合う、私のお気に入りのフレーバーです。
アリバカカオは主役にも脇役にもなる存在
カードチョコレートには素材がトッピングされていますが、主役はアリバカカオなのでしょうか。それとも塩や黒糖といった素材なのでしょうか。
江沢さんいわく、「主役はフレーバーによって異なる」もの。
アリバカカオのみを扱うママノチョコレートだからこそ、主役にも名脇役にもなるアリバカカオの良さを楽しんでもらえる商品に仕上げているのです。
ママノチョコレートのアリバカカオの良さは、ビター感と甘さ、それからアリバカカオ特有の華やかさがバランスよく出ている点だと感じます。キリッとしたビター感がありながら、同時にチョコレートらしい甘さもあり、そこに市販のチョコレートでは感じられないような、ふんわりとした柔らかな香りがある。そのバランスが、さまざまな素材との相性につながっています。
ママノチョコレート自慢のカードチョコレート。気になった方はぜひお試しくださいね。
次回は、ママノチョコレートのチーフショコラティエを務める本間シェフに、カードチョコレートの新しい味「エチオピア珈琲」「韃靼そば」について伺います!
Written by カデカワミズキ
ママノチョコレートのストーリーテラー。チョコレートおたくです。