赤坂カードチョコレートの新しい味「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」ができるまで

赤坂カードチョコレートの新しい味「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」ができるまで

こんにちは。ママノストーリーテラーのカデカワです。

今回は、チョコレートの商品開発全般を行なっている、チーフ・ショコラティエの本間さんにお話をお伺いしてきました。前回に引き続き、ママノチョコレートの「カードチョコレート」にまつわるエピソードをお届けします。

 

 

——カードチョコレートは、本間さんがショコラティエとして働き始める前から、ママノチョコレートのレギュラー商品でしたね。はじめて食べたときはどう思いましたか?

 

本間シェフ カードチョコレートの純アリバは、もっともママノのチョコレートの良さがわかる商品だと思いました。薄さがちょうどよく、香りの広がりがいい。ドロップスや板チョコレートと同じチョコレートのはずなのに、まったく違います。なので、お客様にも、うちの商品で最初に食べてほしいのは、カードチョコレートの純アリバなんですよ。これを食べる事で、パレットショコラや、生チョコートがより味わえると思います。


——「純アリバ」おいしいですよね。カードチョコレートの他の味についても、はじめて食べた時の感想を覚えていたら教えてください。


本間シェフ 塩と黒糖が特に印象的でした。素材がいいのでシンプルにおいしいですし、産地を指定しているところにこだわりも感じられました。逆に、旧商品「サクサクパイ」や「カラメルナッツ」に使用されていたフィアンティーヌやキャラメリゼしたナッツは、製菓業界で長く勤めてきた私にとって、親しみのある素材であるとともに、よく見かける組み合わせでもありました。

ベースとなるアリバカカオのチョコレートは、雑味が少なくクリアな風味が特徴的です。トッピングの素材の風味を邪魔することなく、ダイレクトに伝えられるのが、カードチョコレートの良さだと思っています。

素材を吟味することで、より面白く、よりおいしいものが作れるのではないか。そう考えて、この2種類に変わる新商品の開発に取り組みました。

 

2019年7月下旬までのカードチョコレートのラインナップ。

 

——「与論島の塩」と「種子島の黒糖」については、江沢さんも前回の記事でこだわりを語っていましたね。「サクサクパイ」や「カラメルナッツ」も、食感があって好きだという方も多かったと思います。


本間シェフ はい。なので、「サクサクパイ」と「カラメルナッツ」の代わりとして新しい味を作るのであれば、この2つの商品が好きだった方にも応えられるようにしたいと考えていました。食感のある素材に焦点を絞って、完成したのが「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」です。

 


カードチョコレートの新しい味「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」


7月末に販売された「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」は、カードチョコレートの新しい味です。

 

 「韃靼そば」は軽い食感と香ばしさがママノのチョコレートにマッチした商品。何度でも食べたくなるスナック感があります。
 
——食感のある素材を探していたということですが、素材はどうやって決められたのでしょうか? 
 

本間シェフ まず思いついたのはゴマでした。すぐに試作したのですが、アリバカカオの風味が勝り、ゴマの味がうまく引き出せませんでした。次に試したのがそばです。はじめは普通のそばを調べていたのですが、調べているうちに国産の「韃靼そば」に辿り着きました。

今使っているのは、北海道の札幌長命庵さんの韃靼そばです。自社農園と契約農園のみで栽培しているところや、無農薬であるところもポイントでした。


——普通のそばと「韃靼そば」は違うんですか?


本間シェフ 私も調べていて知ったのですが、品種が違います。で、その韃靼そばを取り寄せて食べてみると、香ばしくておいしかった。食感もあります。これはいける! と思いました。この韃靼そばは、焙煎を青梅の工房で行い、香ばしさがちょうどチョコレートに合うように調整しています。

 

「エチオピア珈琲」に使用されている、珈琲豆についても教えてもらいました。

 

珈琲豆をそのまま乗せているのに、やわらかく、甘みさえも感じる香り。ガリっとした食感と、チョコレートとの相性にハマってしまいます。

 

本間シェフ 「エチオピア珈琲」に使われている珈琲豆は、スペシャリティコーヒーを販売する田代珈琲さんが、ママノチョコレートのチョコに合うようにと選定・焙煎をした豆を使用しています。
サンプルで田代珈琲さんが3産地の豆を焼いてくださったのですが、その中から、現在使用しているエチオピア産の珈琲豆を選びました。とても綺麗な風味をしています。豆は焙煎してから徐々に風味が落ちてくるので、少量ずつ送ってもらうようにしています。
 

——珈琲豆がチョコレートに丸ごとトッピングされているのもポイントですね。

 

本間シェフ はじめは砕いてトッピングすることも考えましたが、やはり豆そのものがおいしいので、その風味を活かすために、今の形になりました。口の中で噛み砕くことで、珈琲豆の風味をダイレクトに味わっていただけます。

 

シェフに新しい2つの味についてのこだわりを伺ったところで、以前から販売されている、カードチョコレートの「プレミアムフルーツシリーズ」にも触れてみたいと思います。

ドライフルーツをトッピングしたこのシリーズは、本間シェフがママノチョコレートに入ってから初めて開発した商品でした。

 

シェフの寄り道がきっかけで生まれた「プレミアムフルーツシリーズ」

今年の3月、ウイスキー好きのシェフが宮城県仙台市のニッカウイスキーの工場見学をした帰り道。高速道路を運転中に、休憩に立ち寄った安達太良(あだたら)サービスエリアで出会ったのが、Berry’s Garden(ベリーズガーデン)さんのドライフルーツでした。試食をしてみると、どれもおいしく、連絡先を聞いて帰ったのだそうです。

 

 

偶然の出会いから生まれた「プレミアムフルーツシリーズ」は桃、りんご、みかんの3種類。どれも農家さんが丁寧に作った、味だけでなく香りや食感まで楽しめるドライフルーツを使用しています。

ドライフルーツの味わいをより楽しむには、チョコの面を上に、フルーツの面を下にして食べるのがおすすめです。(素材を下にして食べてほしい、というのは「韃靼そば」と「エチオピア珈琲」にも当てはまります)

 

 

カードチョコレートは、赤坂見附の店舗では1枚から、オンラインショップでは5枚入りから販売しています。5枚入りはオリジナルロゴの入った巾着付きの人気商品。20枚、40枚の詰め合わせは、大人数に振る舞うときや、自宅のおやつストックとしてどうぞ。

あなたの生活に、ママノチョコレートのおいしさが寄り添えますように。