【レポート】佐藤教授と行く野生カカオ&アリバカカオのチャクラ農園視察 2025年4月

【レポート】佐藤教授と行く野生カカオ&アリバカカオのチャクラ農園視察 2025年4月

2025年4月下旬に実施した野生カカオ&アリバカカオ農園視察のレポートです!

日本からの参加者は12名で、広島大学の教授陣3名、ビーントゥバー関係5名、ショコラトリー2名、他2名(ラジオ番組制作、グアユサ茶関係)という色とりどりのメンバーでした。

現地案内人
江沢:ママノ代表
ウリ:ママノエクアドル代表

4/20(日)

現地集合のため、一部メンバーは先にアマゾンへ。

9時にキト空港近くのホテルで合流。バスでエクアドルナポ県へ。

途中で珈琲豆やカカオ豆を焙煎しているお店や、標高4000メートル以上のアンデスを超えてアマゾンへ。

16時頃ナポ県に到着。

ホテルは二手に分かれて宿泊。

4/21(月)

9時

ウィニャック組合のオフィスを訪問。

日本からのチョコレートやお土産を持ってきてくれた方はウィニャックにお渡し。

ウィニャック組合からは、組合の成り立ちやビジョン、カカオのトレーサビリティ等について説明しその後意見交換。

グアユサ工場もついでに見学。

横浜の『バニラビーンズ』が支援している苗木施設の見学時には伝統儀式「Paju(パフ)」も体験。

12時

ウィニャック組合のカカオ豆発酵乾燥センターを訪問。

この日は乾燥状態の豆だけを確認。アリバカカオ豆と野生ホワイトカカオ豆の2種類を乾燥中。

14時

ウィニャック組合元代表のマルコの自宅とチャクラ農園を訪問。

アリバカカオやアリバカカオの様々な派生品種、チャクラに育つたくさんの食べ物や植物、果物を紹介。

16時

アマゾンハリナシバチの保護施設であるHASAのジェファソンを訪問。

数ミリの小さなハチ、名前のついてない新種のハチ、酸っぱい蜂蜜から収穫時期ごとの蜂蜜など様々なハリナシバチの蜂蜜を試食。

4/22(火)

5時にホテル出発して野生カカオのあるパソウルク(標高900m)の探索へ。

NGO Yakumの2名と、ウィニャック組合から2名が同行。

出発地点で馬2頭と、パソウルクコミュニティの数名も合流して参加者の登山をサポート。

車で2時間後出発地点に到着。標高約600m。

スタートから膝まですっぽりとはまるぬかるみとアップダウンの激しい渓谷を横断。

その後も登ったり降りたりを繰り返しながら、約4時間後にコミュニティのある山頂付近に到着。

コミュニティができる前から野生カカオの大木が2400本ほど生息している地域。

樹齢200年以上、高さ30mもありそうな木がたくさん。

コミュニティに近いところにある野生カカオ以外は100%のホワイトカカオでバラやラベンダーの香り。

コミュニティに到着後にグアユサ茶で一服して、野生カカオ探索を約2時間。

道なき道をマチェテ(なた)で切り拓いて先導してもらいながら進みます。

ここで、たくさんの野生カカオに出会うことができました。

14時頃からは野生カカオの集荷、買い付けの様子を見学。

14時半頃に下山開始。

下山完了が17時半頃でホテルに着いたのは19時半すぎになっていました。

かなりきつい道のりで、数名は精魂尽き果てていました。

4/23(水)

収穫、集荷体験の1日。

9時発でサンタリタコミュニティのケイラさんとお母さんのチャクラ農園へ。

ケイラさんは横浜『バニラビーンズ』のみんなで育てるカカオの森プロジェクトでサポートしている23歳の新規農家。アリバカカオの木300本を森林栽培(チャクラ)で初めて1年の様子を見せてもらいました。

ケイラさんのお母さんのチャクラ(農園)ではカカオの最終収穫期。

たくさんのカカオが成熟していました。

皆でカカオの収穫をし、カカオポッド割も体験。

その後は、ウィニャック組合がカカオの集荷を行っているコミュニティへ移動して買い付け現場を見学。

カカオ豆の重量の計測から資金の支払いまでのリアルな現場を見てもらいました。

そのままカカオの発酵乾燥センターへ移動してカカオ豆の発酵箱への積み込み作業もみんなで体験。

4/24(木)

8時出発で『エルピカフロール』という30年かけてラモンプッチャさんという個人が作り上げた原生林と、自然公園と、チャクラ農園を合わせたような場所を訪問。

自然や植物への愛に溢れた美しい場所。

カカオのコレクターでもある彼のチャクラでは、アリバカカオ、アメロナード、ポッドの立派な受賞歴のあるカカオ、丸いボールのような形をしたカカオなど、異なる品種をコレクションして綺麗に剪定しながら育てています。一気に入り色な品種のカカオのパルプや種を味見できたのも良い体験となりました。

チャクラを抜けた先は原生林エリア。どんどん登って標高800m近くのエリアから樹齢300年はありそうな野生のホワイトカカオの大木に出会います。登った時間は1時間半程度。

道中ではお弁当も作っておもてなしをしてくれました。

4/25(金)

朝4時発で首都キトへ。

10時から視察発案者の佐藤教授の講演が外務省で行われました。

JICA、政府関係者、小規模チョコレートメーカー、パカリ代表なども参加されていました。

その後、チョコレートショップ ラケルにて、フランシスコバルデス教授と佐藤教授でディスカッション。エクアドルの南部サンタアナラフロリダ遺跡にて、5500年前の人類最古のカカオ利用の証拠を発見するまでの苦労や現在の取り組みなどについて聞くことができました。

 

視察発案者の佐藤教授、ハードスケジュールでしたが前向きに楽しそうに取り組んで下さった皆さん、ありがとうございました!

今回の良かった点、反省点を踏まえて2026年も4月頃に実施したいと考えています。

ご興味ある方は、仮申し込みお願いいたします。

https://mamano-chocolate.com/blogs/news/tour2026-4

視察参加者のチョコレート関連情報はこちら

ウェブサイト

モカチョコレート、チョコレートタイムズ、Tatsunorisato、チョコッシー:ウェブサイト

Humming Bird BEAN to BAR Chocolate:ウェブサイト

ちょこれいじさん:ウェブサイト

広島大学名誉教授佐藤さん:「チョコレートを極める12章」

広島大学教授上野さん:チョコレートはなぜ美味しいのか

RCCラジオ:まるっと日常ワイドえんまん 5月1日15時半頃から佐藤教授登場予定、別枠で野生カカオ視察に関する番組も予定