カカオ農園レポート June,2020

カカオ農園レポート -COVID19のカカオ農園への影響- June,2020

こんにちは、ママノ江沢です。今日は、ママノチョコレートのベースとなるカカオを作っている農園(エクアドル)と組合(Winak)を紹介させていただきます。

Winakとは

中南米エクアドルのアマゾンエリアに位置する農業組合。主な生産品はカカオとグアユサ(飲み物)。組合の役割は、加盟するカカオ農家からのカカオの買い付け、発酵や乾燥プロセスの実施、輸出、農家への生産指導など。ママノのカカオは2020年6月現在、全てWinak組合から仕入れたオーガニック(JAS非取得)のアリバカカオを使用しています。

ママノについてはこちらをご覧ください。

 

参加者

江沢孝太朗 ママノチョコレート代表

ウリさん 日本輸入代理店現地駐在員

フレディーさん 元ウィニャックリーダー( Former General cordinator )

マルコさん 現ウィニャックリーダー(General cordinator )

エンリケさん ウィニャック組合員

 

 

インタビュー


(江沢)
ママノはWinakのカカオのみ使用しています。いつも素晴らしいフレーバーカカオを作って頂きどうもありがとうございます。ママノも創業から8年になりました。

日本のお客様はカカオのフレーバーを味わうだけでなく、カカオの栽培や農家さんについてもっと知りたいと思っています。今日はみなさんに色んな事をお伺いして、お客様にお伝えしようと思っています。

 

 (ウリさん)

Winakは100%オープンです。ママノとWinakの関係性があるお陰で、カカオがどこからきていて、どんな人が作っているのかわかる強みがありますね!ではなんでも聞いてくださいね!

(江沢)

Q1. 今のCOVID19下で、農家や組合内でどのような影響がありますか?

(ウリさん)

都市部と農村部で違いがありますが、今回は農村部のお話をします。3月にCOVID19が広まり、情報がないこと、何かわからないことからの恐怖がありました。外国人への恐怖もありました。

カカオの購買、収穫にフォーカスしてお話をすると、Winakのメンバーがコミュニティー内に入って行く際に、政府の移動許可書を持っていた為入っていく事はできる状況ではあったものの、コミュニティー内ではなるべく人を入れたくないという反応もありました。

しかし、カカオ以外の副業収入もCOVID19の影響でなくなってしまい、カカオを売ることが農家にとって大事な収入源であったので、今まで通りWinakがコミュニティ内に入って、カカオを購入し続けることになりました。結果的に、農家にとってカカオを売ることがメインの収入になっています。

現在コミュニティー内ではたくさんのCOVID19の感染が確認されていますが、まだ死者は出ていません。感染が確認されても病院へは行かず、自然療法で治療しています。

(江沢)

Q2. Winakにおけるカカオ栽培の年間の様子を教えてください。

(エンリケさん)

各家庭で、1年間通じ季節に応じて作物(カカオ、グアユサ、キャッサバ、フルーツ等)を栽培しています。農薬は使用していません。

家族と土地(作物畑)に対する深いコネクションがあります。土地だけでなく、生物多様性を作り上げてくれている森とのハーモニーも忘れてはいけないものの一つと考えています。カカオは1年のうち6ヶ月間収穫が可能です。

1日の流れは、早朝、天候によって、家族のリーダーが決定します。リーダーは家族の中で一番強いです。父だったり、母だったり、祖母だったりします。

7月のカカオの収穫がない時期にはカカオの木の剪定などをします。毎月先人からの教えに基づいて、種まきなど何かしらの作業があります。農学を専攻したメンバーはおらず、全て先人からの教えで農業を続けています。

1月から5月がカカオのメイン収穫期です。

(江沢)

Q3. 今年のカカオの出来はどうですか?

(ウリさん)

毎年、生産量をあげる工夫や、病気を防ぐ工夫を加えているので、毎年良くなっています。また収穫後のプロセスも、日本のプロジェクトが入ってきたことで更なる改善が見られました。本来ならプロジェクトの支援でカカオ乾燥機が2台導入予定でしたが、COVID19の影響でまだ届いていない状況です。

(江沢)

Q4. Winak組合に入ったきっかけを教えてください。

(フレディーさん)

農家の生活向上の為には商業化をさらに進められるリーダーが必要で、商品のクオリティーが高いことは理解していたので、更なる商業化を達成させる為にWinakのリーダーになりました。

過去に仲介業者の通じて商品を提供していましたが、価格と提供量を決められてしまったりフェアでなく、クオリティーの部分が無視されていた為、自分たちでやることにしました。

 


Q5. 今Winakが直面している問題はCOVID19以外ではありますか?またどのように解決していこうと思っていますか?

(マルコさん)

1番はマーケットアクセスです。仲介がたくさん入ると収入は少なくなります。直接取引をできるのがベストです。ただ、競争が激しくWinakが大きな組合に勝つのは難しいです。そのため、ママノとの長期的な関係は非常にありがたく、大切 です。

(江沢)

Q6:なぜカカオ農家になろうと思ったのですか?

フレディーさん)

カカオが元々この土地にあった事と、実は以前はコーヒーの栽培がメインだったのですが1990年くらいに価格が暴落し、もっと収入が安定するカカオの栽培に変更した経緯があります。1970〜80 年代はほとんどカカオの栽培はありませんでした。


Q7:Winakまたは周辺にコーヒー農家はいますか?

(マルコさん)

カカオはコーヒーの3倍収穫されていますが、Winak内でのコーヒー栽培もされています。Winakの物をたくさん購入していただけると大変助かります!コーヒーはロバスタとアラビカ種の栽培がされています。

(江沢)

Q8.アマゾンのフルーツピューレなんかも作りたいですね!チョコとフルーツの融合もできたらいいですね!

 (ウリさん)

まだ商品としては存在しませんが、アマゾンに存在するフルーツでピューレができるかもしれないですね!甘くて美味しいオーガニックバナナもあります!

(江沢)
今後、定期的にお客様にWinakや農家のことをお伝えしていきます!

 

(Winak)

 いいアイディアですね!やりましょう!

 

皆さまからも、カカオ農家や農園についてご質問を募集しております。

ぜひ、お気軽にいくつでもご質問ください。

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